今あった案件だから、ちょっとネタとして投稿してみませう。
日本の少数精鋭の中に、左利きの人達がいるわけですよ。
かくいう、あたしの弟が左利きだし、父親の弟(要はおじさん)も左利き。
そんな左利きの人達が自転車に乗るとき、完全左利き派な人たちじゃなければ、
右利きの人たちと同じく車体の左側から乗り込んで、右ペダルを踏み込んでGOになるかと。
が、今しがた相手をした方は、完全左利き派な方で、車体右から乗り込んで、
左足踏み込みでGOな方。
ということなので、実は世の中には、左利き用スタンドってのが市販されてます。
※ロックが写真奥側についている点に注目していただくと、通常とは逆についていることがわかるかと。
んで、今の方も、この左利き用スタンドってのを持ち込まれてきたから、
”ぺぺっ”と付け替えておしまいにすれば良いんだけども、 「いや、ちょっと待てよ・・・」ってなるのが、
ひねくれものなあたしの脳裏によぎったわけですよ。
まず、自転車自体は、買って一週間経っただろうか?っていうくらいの真新しさの残る3万円くらいのママチャリ。
サイクルベースあさひのオリジナル車で、Uフレームなのもあって、U字の踏み面付きで”オートロック”の両立スタンド。
※写真イメージ↓
んで、これが車体についていたときに何に困るのか?
ってのは単純で、左利きの人が、車体右からスタンドを起こして、自転車を自立させたとき、
オートロックだと文字通り勝手にロックが掛かるから、次の発進時に、一旦左側でロックを解除して、
再度車体の右側に回り込んでからスタンドを上げて、自転車にまたがって発車する。
と、非常にまどろっこしいことになるわけですよ・・・。
こうなると、この上ないくらいの手間がかかるし、なにせ自転車に乗るたびこんな事やってたら、
ストレスで寿命が縮まる。
ただ、このU字の面があると、車体を起こしやすくなるから使いたいし、
使いたいけど、左利き用スタンドだと、通常デザインのものしか見つからなかったり。
であれば、とりあえず、オートロックを解除できたら、両立スタンドのロックかけず使用で実用できないか?
とあいなるわけで、せっせと加工作業。
ここからがミソなんだけども、加工作業とか偉そうなこと言いながら、
やってることはグラインダーでリベットを1つ取っ払うだけ。
製造メーカーによって多少は違いがあるかもだけど、多くはオートロック用にローラー的なパーツがあるんで、
そやつのリベットを抜いてやって、取っ払えば、途端に手動ロックスタンドに切り替わるわけです。
※以下の写真だと、シルバーのローラー(グリスが付着しているパーツ)
ということで、スタンド内側からリベットのあたまを飛ばして、抜いたやつ↓
これでめでたく、オートロックの解除に成功するわけですよ・・・。
もちろん、デメリットとしては、傾斜地に止めたり、荷物を多数積んだ状態で、
グラっと行って、スタンドが起き上がり、自転車が倒れる可能性がある点。
まぁ、これは使い方に注意してもらうとして、
・傾斜地に停める場合は、頭を前にして停める
・極力平坦地に停める
・かごに重たい荷物がある場合等々は、ハンドルを切った状態で停める
などなど。
ということで、所要時間的には、10分とかの世界。
車体からスタンド外して、グラインダーでリベット飛ばして抜き、スタンドを車体に戻すだけ。
ネタ的に、世の左利きで、自転車に右側から乗りたくて、オートロックスタンドが付いてる人向けに、
書いてみましたとさ。
<あとがき>
あぁ、一応重要事項的に補足しときますけど、この記事見て、最寄りの自転車屋さんとかに持ち込んで、
「同じ作業をやってほしい」ってリクエストしても、たぶん、断られることのほうが多いです。
かくいう、今回作業した自転車の持ち主さんも、自転車を買ったお店以外に数店周ったっぽくて、
あたし個人は、少なくとも広島市内の同業他社さんがやらないような面倒なこととか、
トリッキーなことをやりまくってる人間なので、普通に引き受けちゃってます。
作業工賃的にも500円とかで。
いや、もっというと、社内の別の人間が断った後に、
再度同じ会社の人間なあたしが話しかけて作業受けたりってのもザラにある変な会社なので。
例えば、チェーン展開してるお店とかだと、規定外の作業とかがやれないことになってたりとか、
そもそも技術的にできる人が居なかったりとか。
一本独鈷でやってるお店でも、もしか断られたり、引き受けても特殊作業とかで高額工賃だったり。
なので、まぁ、運良く安く引き受けてくれるお店(というか店員さん)にあたるか、
電動工具とか持ってる人は自分でやるかになるかと。
逆に、工場勤務とか、リベットを打てる機械を持ってるとかならもっと高次元に、
左利き用スタンドを用意して、元のスタンドも合わせて分解し、パーツを入れ替えて止め直す。
なんてこともできるだろうけど、流石にそれは現実味がないので・・・。
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